■今住んでいる賃貸マンション・アパートの引き払い方〜原状回復と敷金返還

住み替えをしようと行動を起こします。住まいの情報を集め、戸建の選び方、間取りのチェックは? とこれから住む先の事にばかり、気持ちが行きがちです。 でも 今現在暮らしている賃貸住宅から出なくては新しい住まいには移る事はできません。賃貸マンション・アパートを引き払う時に、大家さんとトラブルになる事がすごく多いです。 大家さん(不動産屋)も最近はトラブルを避ける為、一見スムーズに解約手続きをしてくれます。 借りた人はその親切っぽい感じにだまされて、本来戻ってくるはずの ”敷金” を受け取らずに渡してしまいます。 敷金は大体、家賃の2ヶ月か3ヶ月を預けています。 10万の家賃なら 20万〜30万。 15万の家賃なら 30万〜45万になります。もっと怖いパターンでは、敷金よりも更に追加に退居費用を請求してくることもあります。

はっきりお伝えします
”敷金は礼金とは違うので、住んでた部屋をぶっ壊していない限り、ほぼ全額戻る!”

借りてる人の当然の権利です。必ず取り返しましょう!
その部屋のリフォームは、大家さんが負担して行なうのです。 借りていた人が負担するのでは無いのです。
その為に、家賃の他に
共益費 というものを払っていたはずです。これがそのリフォーム費用や、エレベータ
のメンテ費用、廊下やエントランスのクリーニングになっているのです。 敷金はこれらに充当されるお金では
ないのです。 家賃の滞納してしまった時の大家さんの保障の為に
預けているだけ なのです。

私も数年前に、住んでいたマンションを引き払いました。その時どうやって敷金を取り返したかをここに書きます。 住み替えは楽しい作業ですが、現実には多額の費用が出て行きます。 つぎ込むところにはば〜んと、抑えるところ・無駄なところはしっかり出費を抑えないと、住み替え後が楽しくありません。
大家さんとの交渉をどうやって進めるか そのことを念頭に置きながら役立ててくださいね。

以下に書く手順については、私が実際に大家さんと交渉し、敷金の返還を実現したものです。 ネット上には
たくさん敷金返還の方法、退居の仕方がのっています、敷金返還の代行を業務としている会社さんもいます。
知識を集めるにはネットを利用すれば簡単です。
でも交渉するのはご自身です。 いくら知識が集まっても交渉相手は人間です。感情があります。 払うものは払い返してもらうものは返してもらう、ちゃんとコミュニケーションをとりながら権利を主張しましょう。 せっかく住んでいた所です、後味良く引越しを実現して新しい住まいに移りましょう。 世間は狭いです、大家さんとどっかで会うかもしれませんから。

■引越しまでのアクション 〜 退居時期を大家さんにまずは伝える

1.人としてのルールとして、1ヶ月前ぐらいには大家さんに引越しの日を伝えましょう。
大家さんも次の人を入居させるために、不動産屋さんに斡旋の依頼をかけるんです。

2.いよいよ引越し。物を全部運びだしたら。掃除です。業者に頼んでもいいし、自分でしてもいい。きれいにしたら部屋の写真を撮る。
撮っておくポイント
  ・床 → 壁 → 天井
  ・内部の建具 → 押入・収納内部 → 外部のアルミサッシ → ガラス
  ・キッチン → 洗面所 → 浴室
こんな順番で撮っておきます。 その際、クロスなら特に冷蔵庫の後ろ・キッチン廻り・洗面廻りは汚れがひどいはず。必ず撮ります。 こういう汚れは
借主負担にされやすいからです。
水廻りは汚れて当然! 借主負担にはなりません! 大家さんの負担でクロスの張替えはします。この写真の理由に、大家さんはこれから次の人を入居させるために部屋をリフォームします。
リフォームされてしまっては部屋の様子はわからなくなってしまいます。 その状態でいくら主張しても負けます。
写真という証拠を残しておくことで交渉時に威力を発揮します。

3.大家さんのリフォーム工事が 1ヶ月くらいかかります。

4.終わってしばらくすると、自分の口座に敷金の残金が振り込まれます。残っていれば・・・

5.その金額を見ると・・・ ほとんどの人が ”なんでこんなに少ないの?” ”私の30万 40万はどこいったんだ?”と思います。 呆然とします。

6.ここからが交渉のスタートです! 毅然とした態度で、理論武装をして、現状を良く把握して交渉に臨みます。

■怒らず焦らず粘り強く 接しましょう 〜 情報を集める 敷金の意味を知る

1.大家さんに、なんで敷金がこんなに少なくしか戻ってこないのか聞く。

2.たいてい大家さんは次のように回答してくると思います。
「敷金はリフォームの工事代金に使いました。 お客さんは綺麗に使っていたから、敷金が残りました。
その分をきっちり振り込みしましたよ。 普通は敷金は残らないで、逆に足りないぐらいがほとんどなんです。
戻っただけでも良かったですよね〜」 これに近い感じのことを言ってくると思います。

3.とんでもない! リフォームの工事費に敷金を使うこと自体まず間違っています。 大家さんの知識の無さの現れです。 中には悪意が無く、敷金をリフォームに使っていいと思っている大家さんもいます。
ぐっとこらえて、落ち着いて、怒らないで伝えます。伝えることとして下記にあげます。
・敷金は、家賃滞納した時などの大家さんの保証の意味合いが強いんです。 リフォーム代に使ってはいけないんです。 共益費等で行うもので大家さんの負担でしてください。
・当然、借主である自分にも
”原状回復義務” がありますので、破損した箇所はお支払いしますから。
・例えば、襖の桟を壊した、壁に穴をあけた、釘をさした、蛇口を壊した、ガラスを割った などは負担します。
・リフォームの工事費の明細書を送ってください。 明細書を拝見して、払うべきもの、そうでないものを私なりに判断させてもらいます。 その際に国土交通省の基準
「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」と東京都の基準、通称 ”東京ルール”「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」を判断の根拠とします。
・それから、
消費者センターに相談をしてから連絡します。
・敷金の中で、借主負担の金額を算出して、返金していただきたい額を
文書提出しますのでよろしく。という感じで大家さんに伝えて、まずは明細書をゲットします。

4.明細書をよくチェックしながら、自分の負担するべきものはしっかりと払って返金してもらう金額を出します。かならず文書で大家さんに意思表示をしてください。 絶対記載すべき内容は下記です。
・返金してもらう金額 40万の敷金で最初に返ってきたのが 5万だった。判断の結果 襖の修理代は自分の負担だな 15000円 他は大家さんの貸主負担だ。返金金額は 385,000円。 5万はすでに振り込まれているので 335,000円の返金。
 ・振込み口座
 ・振込み期限をしっかり切る!
 ・この文書を提出した 日付
これは必ず記載して、大家さんにファックスやメールではなく、手紙等の紙でしたほうがいいと思います。自分の名前と印鑑もおして、正式な書類の格を出しましょう。 しっかりした文書にしておくことで次の手をうつ時にも素早く行動できますから。

5.要求した金額の振り込み確認をする。 入金が確認できていたら、大家さんに一言お礼を伝えてもいいかも
しれないです。

6.期日までに振り込まれなかった場合。 ここから先は私の経験ではありません。私は要求した金額はしっかり戻ってきたので、5.で終わりました。 あきらめないで取り返す手立てを紹介しますと。
まず、今までの手順に裏づけをつける為に、内容証明書を発行しましょう。 4.の文書が生きてきます。簡易裁判所の小額訴訟を利用する手もあります。 その訴訟費用の目安として、返還請求金額 60万円が上限ですが、その場合 16,000円かかります。
敷金返還代行サービスを利用する手もあるかもしれません。 が まずは自治体の消費者センターに相談に行くほうがしっかりした安心が得られるのではないかと思います。

■交渉時に必要なもの 〜 理論武装で根拠をつける

●入居した時の部屋の写真。本当は入居時が大切なんですが。部屋の記録が決め手になるんです。
●賃貸契約書とその特約。借家人賠償責任保障証など。
●国の基準を押えよう。国土交通省基準
「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」
●東京都の基準を押えよう。東京ルール 「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」
●相談できる窓口

・不動産適正取引推進機構 03−3435−8111
・日本住宅性能検査協会 03−5568−3250
・東京都・賃貸ホットライン 03−5320−4958
・国民生活センター 03−3446−0999
・リカバリジャッジ 0120−675−507
・国土交通省住宅局住宅総合整備課 03−5253−8509